6月10日・11日の2日間にわたり、県議団の有志で東北電力原町火力発電所や第二沼沢発電所、およびJパワーの郡山布引高原風力発電所等を視察しました。
石炭火力である原町火力発電所は、東日本大震災において18メートルもの津波により壊滅的な被害を受けたものの、東北電力をはじめ、関係協力企業やメーカー等が一体となって一致団結し復旧に当たった結果、予定よりも早い平成25年4月に1号機2号機ともに営業運転を再開しており、東北復興のための電力供給源として大きな役割を果たしていることを確認できました。
続いて、緑の木立に囲まれた広大な敷地に立地し、新入社員研修や技術系部門の実務経験者の再教育訓練と新技術に対応した研修など、技術の継承と技術力の向上を図るための施設である総合研修センターを訪れ、実際の機器を模擬したシミュレータ装置や実設備による実践的な訓練の様子など視察し、マンパワーマネージメントの重要性を改めて認識するとともに、災害時における迅速な復旧が行えるのも、このような不断の努力の賜物であると理解しました。
翌日の11日には、辛い布引大根の栽培で有名な布引高原で農業と大規模風力発電事業との共存を図っている国内最大級のウィンドファーム、郡山布引風力発電所を視察しましたが、高原に見渡す限り33基もの巨大な風車が立ち並ぶ姿は圧巻です。
その後、完成当時には東洋一の用水発電所と歌われ、46万kWの発電量を誇る第二沼沢発電所に向かいました。
カルデラ湖である沼沢湖を上池として214mの落差を利用した揚水式の発電所であり、140万kWと東北電力管内最大で全国でも有数の発電量を誇る阿賀野川水系においても一番の4発電量を誇る規模ですが、景観に配慮して地下式となっておりました。
揚水発電は即応性が早いことから火力系の発電の弱点を補うとともに、電力供給で重要な電気の質の確保において周波数の維持を図るために必要な施設であることなど、改めて勉強させてもらいました。
厳しい行程の2日間でしたが、石炭火力、電力供給の維持のための社員教育、クリーンな自然エネルギーである風力発電、そしてベースロード電源の質と量の維持の調整役を果たしている揚水式発電等を視察し、今後の電源供給のあり方についての議論に資する視察でした。
震災から復旧した原町火力発電所の雄姿 | 施設の概要や復興の敬意について説明を受ける視察団 |
発電所の屋上から施設の概要について説明を受ける | 視察を終え、質疑応答の後に三富団長から御礼のあいさつ |
広大な敷地に建つ東北電力総合研究センター | 技術革新への対応や実務経験者の再教育等が行われる総合研究センターについてレクチャーを受ける |
実物同様の模型を使い水力発電の仕組みについての説明を受ける | 実物同様のシミュレータを使い、緊急事態発生時の対応について説明を受ける |
風力発電所建設までの経緯について説明を受ける | 風力発電について質問を行う三富団長 |
風車をバックに | 展望台から見渡す限り 33基の風車が立ち並ぶウィンドファームを眺める |
初めに 第二沼沢発電所の仕組みについて説明を受ける | 会津若松で集中管理される中央制御装置の説明を受ける |
揚水式では発電水車と、用水ポンプと一台ニ役 水車室で説明を受ける(上部が発電機、下部が水車) | |