北朝鮮に対して即刻経済制裁を求める意見書案の趣旨弁明
自由民主党 沢野県議
私は、自由民主党を代表してただいま提案されました第35号発議案、すなわち「北朝鮮に対して即刻経済制裁を求める意見書」案の趣旨弁明を行います。
先月、北朝鮮の平壌で行われた第3回日朝実務者協議の際、横田めぐみさんの夫と称する人物から提供された、横田さんの遺骨とされるものについて、わが国で鑑定した結果、横田めぐみさんとは全く別人の、それも複数の人骨であることが昨日判明いたしました。
わが党が去る6日に、第34号発議案の趣旨弁明で申述べたとおり、北朝鮮の言うこと、やることは信用できないということが、まさにそのまま実証されたのであります。
北朝鮮の、国ぐるみのこうした行為は、双方が「日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む」とした、日朝平壌宣言に反するのみならず、わが日本国、日本国民を愚弄する極めて卑劣な蛮行であって、断じて許すことはできません。
この決議案に反対している党会派の皆さん、あなた方はこうした北朝鮮の態度に接しても、まだ、北朝鮮と話し合いで解決すべきといっておられますが、本当にそう思っているのですか。
そうだとしたら、あなた方は、北朝鮮のこのような残酷で、このような非人道的な人権蹂躙をも容認するものと私どもは受け止めざるを得ません。
拉致事件の最大の被害県である、新潟県の県会議員がそういう他人事的な態度でいれば、県民はもとより、全世界の人達からその無責任さを指摘されることは歴然であります。あなた方は北朝鮮という国が犯した国家犯罪を、我が国民が暴力的に連れ出された拉致事件という事の重大さを認識していないのでないでしょうか。
それとも、北朝鮮に対して強く出れない何か他の理由でもあるとしか、思われないのであります。
北朝鮮からこれだけの仕打ちを受けても、なお、話し合いで解決などと日和見的な発言を繰り返すあなた方は、横田めぐみさんのご両親の前で、はっきりとその事を言えますか。
日本国民として、新潟県人としてでなくとも、一人の人間として、私どもはそういうむごいことはできません。
北朝鮮のかかる行為は、当然厳しく糾弾されるべきであり、こうした北朝鮮の態度に対してわが国は、万景峰号の入港を差し止め外為法など経済制裁の即刻発動で報復すべきであって、もはや対話を選択する余地は泣く、圧力を加えていかなければ問題は解決しない状況に置かれていることを、我々は認識しなければなりません。
拉致事件に憤りと、そして早期の全容解明を求める多くの国民、関係者の声に私どもは耳を傾け、行動すべきであります。
本意見書案は、一刻も早い拉致事件の解決のために、即刻北朝鮮に対して経済制裁を行うよう、国会並びに政府に対して強く求める内容となっておりますので、何卒、満場のご賛同をお願い申し上げ、趣旨弁明といたします。
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