現在、歯科保健に関して根拠となる法律は、「母子保健法」「学校保健法」「健康増進法」などに分散しており、生涯を通した一貫した法律が無く、特に周産期から老年期の間を掌握する法律が希薄な状況にあります。
一方、今日、メタボリックシンドロームなど生活習慣病対策は、国を挙げて大きな課題となっております。
また、歯周病は、糖尿病の合併症の一つと言われておりますが、糖尿病患者に対して歯周病の治療・管理を行うことにより、血糖コントロールが改善されたとの報告もあります。
このように歯の健康増進が全身の健康を守ることであり、結果的に医療費を減少させることに寄与できます。
しかしながら、残念なことに依然として歯・口腔の疾患有病率が高く、また、地域により大きく健康格差が存在することは、県民に重大な影響を与えるものであります。
そこで、すべての県民の生涯を通した歯・口腔の健康づくりを総合的かつ計画的に推進することにより、県民の歯・口腔の健康の向上を図ることを目的として「新潟県歯科保健推進条例」を提案しました。
また、本県は12歳児のむし歯数が8年連続で日本一少ないなど、大きな成果を挙げていることからも、更なる県民の歯の健康の促進を図り、また、生涯を通して健康な生活を送るためにも条例を制定し、更なる県民の健康増進を図るべきと考えております。
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